活動風景
◆ 援農や研修などの実際の活動の様子をご覧ください。
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援農風景
=特集 援農体験 わたしの場合 =
会員みなさんの手記を集めました。思わずニヤッとしてしまう話、なるほどこんな風に思うのかと感心してしまう話など体験談が集まりました。ぜひ皆さんも一緒に楽しんでください。
■フード・マイレージは「ゼロ」
(通常援農・女性)
思い起こせば、小学生の頃から畑仕事に興味がありました。通学路には田んぼや畑があって、働く人の姿があり ました。今、何をやってるのかな、そこに植わっているのは何なのかな?中に入って見てみたい、触ってみたい気 持ちがありましたが、農家は特別な存在。サラリーマン家庭に育った私が入ってはいけない場所という感覚でした 。 その後、人生いろいろありまして、30代で町田市民となりました。アパートの狭いベランダで植木鉢を並べてい るだけではやっぱり物足りません。家庭菜園を持つのが夢ですが、何年先になるやら。そんなときに某テレビ番組 で「たがやす」の活動が紹介されていたのです。翌日には申し込んでいました。仕事は持っていますが家でフリー でやっているので時間の融通は利きます。週1回程度、自転車で通える近所の農家での援農がスタートしました。 同じ農家に通う先輩方は、定年を迎えたられた、私の親の世代の人がほとんどです。私は最初、とんでもない勘 違いをしていました。「若い者が年配の方を助ける」ものだと。実際に作業を始めてみると、私は何をやっても先 輩方のように速く上手にできないのです。体力もなく、貧血を起こしてぶっ倒れ、逆に先輩に介抱してもらったこ ともありました。なんでやねん(注: 関西出身)!正直あせりましたが、そのうち開き直りました。先輩方は私の ような凡人じゃない。比べるのはやめて、とにかく自分のベストを尽くそうと。クビになるまでやめへんで~。 そんなこんなで、親切な農家のみなさんと先輩方のおかげで、もうすぐ3年になろうとしています。先日、うれ しいことがありました。農家のご主人と2人で種まきをしたとき、ご主人に「はやいねー」とほめられたのです。 はじめて本当にお役に立てた気がしました。とは言っても種まきなんて年に何回もないので調子に乗ってる場合じ ゃありません。これからも精進あるのみです。 農作業って大変なので、援農も楽しみがないとなかなか続けられないと思います。私の場合、普段パソコンに向 かって仕事をしているので、畑の土を触るだけでも気分がいいのです。草取りをしている数メートル後からセキレ イが虫を探してついてきたりしたらもう感動です。そして、何よりの楽しみはやはり、帰りにいただく新鮮なお野 菜です。へとへとになって家に帰ると、夕食を作っている夫が玄関まで出迎えてくれます。「おお、でかした!」 と野菜だけ持って台所に戻っていきます。私じゃなく野菜を待ってたんか!でも疲れた後、帰ったら晩御飯ができ てるというのは幸せなことです。考えてみると、この野菜たちは、畑から私が自転車で運ぶので、フード・マイレ ージは「ゼロ」。これってすごいことだと思いませんか?
■節約主婦と援農者のジレンマ
(通常援農・女性)
夕方一番近いスーパーに買い物に行った。今日は週に一度の特売日、いつもより客でにぎわう中、野菜を選んで たくさん買い込んだ。カボチャ丸々一個100円、タマネギ一個19円、サツマイモかなり大きいの一個88円、キャベ ツ一個88円etc. レジで支払いを済ませた。安くていい買い物だった、全部国産だったし!軽い足取りで帰宅。家 に着いて袋から取り出しながら、買ってきた野菜のむこうに突如生産者の姿が浮かんでくる。 それは畑で動く自分の姿とも重なってくる。真夏の直射日光の下でカボチャの収穫、重いカボチャ一つ一つ手か ら手へ汗だらけでコンテナに入れたっけ!そのときの手間だけだって100円はないんじゃない?タマネギだってキ ャベツだって・・・・ これは節約主婦としての立場と援農者の立場のジレンマです。日々そんなことを感じながら、しかし楽しく畑仕 事に向かいます。
■将来農業に就きたい
(通常援農・高校1年男性)
本格的に農業体験に取り組んでみようと思った理由は、将来農業に就きたいと思っているからです。中学2年で は新エネルギーに関する仕事に就きたいと思っていましたが、中学3年の後半には農業へ変わっていました。以前 にどんぐりを家で育てようとしたことがありました。数ヶ月で枯れてしまいましたが、緑の本葉が出てきたときは うれしかったです。このことが就農希望の要因のひとつになったかもしれません。 実際に体験してみて一番感じたのはやはり重労働だと言うことです。特に暑さには体力を削られました。初めて のクッキングトマトの収穫では、少ししか動いていないのに体がだるくなりました。 自分で思っていた農作業の予想と反したこともありました。農作業と言うと土を耕したり、種を蒔いたり、収穫を することだけを思い浮かべていました。でも実際は、茎を結束機で支柱に留めたり、ネットやマルチを張ったり、 品物をきれいに拭いたりとさまざまで、農業の仕事の多様さを感じました。 他の援農の方、農園関係の方には毎回お世話になっています。初めて援農の方と一緒に仕事をしたとき、僕はへ とへとだったのに、みなさんはすごく元気でいらっしゃって驚きました。作業を丁寧に教えてくれたり、名前で呼 んで頂いたりしたときは、援農者の一員に成れたと思え、うれしかったです。 これまでで課題として残ったのは、あまり積極的に仕事に取り組めなかったことです。農家の方や援農の方にも 、分からなかったら質問して、と言われました。まだまだはじめたばかりなので分からないことはたずねて、少し ずつ次の段取りが分かり、できるようになっていきたいです。援農のみなさん、農園関係の方にはお世話になりま す。よろしくお願いします。 《ミニトマト》
■「たがやす」の有償ボランティア参加3年目
(ナスの収穫援農・男性)
3年前の6月「たがやす」の募集のパンフレットをたまたま目にして、多少土いじりに興味(プランターで<ナス ・ピーマン等>を栽培していた)があり野菜づくりに役立つのではと思い賛助会員になりました。 現在まで、当初もくろんだ、プランター菜園での野菜づくりには「たがやす」の会員活動は、あまり役立ってい ませんが、・・・・・しかし、その他でメリットがありました。 ○ナスの収穫を手伝うとウォーキングでは減らなかった体重が減少したこと。 ○ボランティア相互の交流で友達ができたこと。 ○援農農家から頂く「野菜」を隣近所の奥さんに配り喜ばれていること。 ○大妻の脇の「横山のみち」で野うさぎ・キジに出会えたこと。 ○ナスの収穫以外の援農作業で真夏の農作業を体験、手間隙を掛けての野菜生産がいかに大変であることが分かっ たと・・・国産野菜の値段が多少高くてもしょうがないと思うように成ったこと? ※生産過剰のキャベツ等の廃 棄をテレビ報道で見ると複雑な気持ちになりますが。 ○そして郵便局の残高が増えることです。 さて、会員となり「たがやす」の有償ボランティアには積極協力していますが、他のイベント活動に、なかなか 参加できませんでしたが、この春「たけのこほり」にはじめて参加して、親子や仲間どうしがで楽しんでいる様子 を垣間見「たがやす」の活動のよさが少し判った気がしました。 これからは、イベントに積極的に家族・友人と参加して、「たがやす」のボランティアの輪が広がるお手伝いに 協力できたらと思っています。 最後に問題です。 私の活動<「ナス」の収穫>で、次の数字は何を意味するか?「929.3kg及び120.5kg」 さて、予想してみてください。 答えは以下のとおりです。 929.3→平成19年8月一月のナスの収穫数量・・・一人で約1トン(凄いと思いませんか) 120.5→平成19年8月29日一日の収穫量・・・それぞれ3年間の、私の最高記録です。 予想は当たりましたか?
■ナスもぎ援農に参加して
(ナスの収穫援農・女性)
一日の暑さを象徴するような蝉の声で迎えられたナスもぎ援農も、いつの間にか歓迎者は秋の虫に変りました。た った週二回のことなのに、なんだか今年はナス、ナスで夏と秋が過ぎていくようです。メモリアルパークの下方に ある佐藤さんの畑周辺はまだ谷戸の風景が残っていて、溢れんばかりの緑の波と、賑やかな野鳥の鳴き声に眠気が 一気にすっとんでいく思いでした。 初日に、斉藤さんに、ナスのサイズ、切り方、計量の仕方、記帳の仕方等を教えていただきましたが、いざスター トしてみると、サイズが小さかったり、短めにきったりと思ったほど簡単ではありませんでした。最初の一列ぐら いは教えを守っていても、取り進むうちに、比較するものが規格ではなく、いつの間にか個人的な好みのサイズに なってしまいました。もぎ終わって、その日共に作業した方のカゴのものと自分と比較して、唖然としてしまうこ ともたびたびでした。選別作業のとき大変だったと思います。 今回の援農で、ナスの料理の数が増えたことが大きな収穫でした。我が家ではいつもの夏でしたらナスよりキュ ウリの方が食卓に出る数は圧倒的に多いのですが、今年はまったく逆転してしまいました。おみやげにたくさんの ナスをいただいたので、図書館から料理の本を借りて、いろいろな料理を試してみました。洋風と和風では同じナ スかと思うほど味わいが違うこと発見しました。洋と和を交互に出せば、毎日でも飽きないでしょう。料理の主役 にも脇役にもなるナス、自然栽培で収穫期間が長いことで、まさに野菜の中でもトップクラスです。 暑い夏から涼しい秋へとナスのトンネルを共に旅した皆さん、いろいろお世話になりました。有難うございまし た。
■こんな“幸”
(ナス収穫援農・女性)
ポストに入っていた一枚のチラシ「農作業してみませんか」 これが援農との出会い 「たがやす」の存在を知っ たきっかけとなりました。"収穫の喜びって"どんな? "農業は大事ヨ!" "日本の農業政策って大丈夫なの?" 俄然興味がわきました。 初めて広大なナス畑を見たときは感激しました。紫の小さな花、たわわなナス、感動のあまり何でも採ってしま い農家の方に何度も注意されました。一つ一つ鋏の大きさに合わせながら、でも時々は "おいしそう!" と思わ ず小さいものまで! ゴメンナサイ。 7.8月は正に収穫の最盛期、立派なナスに見とれました。8月末は天候不順が続き生育も悪く、いかに太陽の恵みが 大事かと思い知らされました。仲間とのコミュニケーション、先輩方の体験話、それに農家からのお土産の数々、 これが又、何ともうれしいものです。おすそ分けも沢山しました。9月に入ると雨も多く合羽を着てても体を冷や し、大変さも味わいました。量もぐんと減りました。虫食いや色あせ、割れたもの等不良品も多くなり、農家の方 のご苦労と厳しさも知りました。 だんだん朝の早起きが辛くなりますのでどこまで続くか分かりませんが、なんらかの形で関わっていけたら、こん な“幸”なことはありません。少しはお役に立っているのでしょうか。 ありがとうございます。感謝です。
■気がついたらあっという間に2ヶ月が
(通常援農・男性)
都心からここ唐木田に引っ越してきて、早いものでもう18年になります。田舎(石川県)の両親が農家の出身で 、家庭菜園や退職後は畑を借りて野菜作りをしていたことから、私自身も趣味として野菜作りがしたくて、引っ越 してきた時から庭先でミニ菜園をやってきていました。3年ほど前からは、同じ町内のボランティア仲間の人が、 退職後、尾根幹沿いの丘の上で、土地を借りて野菜作りをしていたことから、仲間数名が一緒に参加し隣接の雑木 林を借り増し、開拓して、数百坪の農園を作り、森プロの指導を時々受けながら、"本格的な"野菜作りを始めてい ます。 その仲間の一人が、3年ほど前から毎年夏に地元の農家のナスの収穫を手伝っているよというのを聞き、この夏 は自分たちの畑のナス作りがうまくいかなかったことから、早朝で毎日でないなら、サラリーマンではないものの 未だ仕事現役の私でも手伝えるかなということで、気楽な気持ちで参加の紹介をお願いしました。申し入れて初め て、その活動振りが何度もマスコミに紹介された立派な援農支援のNPO組織であることを知り、一瞬いい加減な 気持ちでは?とためらいましたが、とにかくやってみようということで7月下旬から参加し始めました。 自ら野菜作りをやっているからとの思いはありましたが、それでも商売品の野菜を扱うのは初めてです。「小さ いものをとっちゃだめだよ。大きさをちゃんと揃えてね。」「下のほうは取り漏れ易いので良~く見てよね。」と 元気な老沼のおじさんの大きな声が早朝から響きます。気を利かして傷物も一緒に取り、籠に入れていたら、「傷 物も一緒にして重さ計ったらだめだよ。」と。そうか重さに比例して報酬払うのだから、それを含めちゃ老沼さん の方は大変だわ・・・。など、当初は多少緊張もしましたが、すぐに要領もわかってきました。対象の大きさを目 でパッと見分けたり、手で触った感覚で判断しながら切り取っていく。虫食いや割れた傷物も切り分けて、別の籠 に収集する。自分たちが収穫したものが店に並び、いろいろな人の口に入ると思うと、単純ながら趣味の野菜作り とは違う、プロの農家の感覚の一端を味わう作業でした。 気がついたらあっという間に2ヶ月が終わりました。通常は1時間半前後の作業で20~50キロ程度ですが、 多い時は2時間半で90キロあまりをとったこともありました。それだけの時間おおむね中腰での姿勢は腰が疲れ ますが、それでも週2,3日、朝早起きして自転車で5分程度走りながら、一汗かく作業は大変健康的でもありま した。また、毎回市場に出せないものとはいえ、ナスなど新鮮な野菜をどっさりいただくので、今年の夏の我が家 は、お蔭様でなす料理とピーマン料理に事欠かない毎日でした。 わが畑のナスはもう終焉間近な状況ですが、プロのナス畑は収穫量が落ちたとはいえまだまだ元気。聞けば霜の 降りる12月初め頃まで収穫が可能だとか。夏だけかと思っていたのですが、もう主力メンバー!になっています ので、最後まで見届けようかと思っています。「飯田さんは農家の出身なの、様になっているね。昼間もほかの作 業やらない?」と老沼のおじさんからありがたいスカウトを受けました。カミさんからも「60歳過ぎての仕事が 見つかって良かったじゃない」と言われていますので、2年後の現役引退後にはちゃんとお世話になれることを目 標に、しっかりがんばって行きたいと思います。よろしくお願いしま~す。 《トウモロコシの播種》
■農業研修に参加して
(研修生・男性)
農業についてはまったく経験の無い私が研修に参加したのは夏の暑い時期でした。タオル、軍手、地下たび、飲 み物、帽子等を用意して農園に行き、スタッフや研修生の皆様に挨拶した後、NPO法人「たがやす」の概要をお聞き しました。先ず始めたのは堆肥の切り替えしの作業で、これを数回行うとのことでした。次の作業は除草。これで 一日目は終わりましたが、初めての作業で足腰の痛み、のどの渇きと大変な一日でした。農業の大変さを初日にし て身にしみた思いでした。 3ヶ月あまりの体験ですが、畝ったり、種蒔き、植付け、土寄せ、収穫等さまざまな作業をスタッフの皆様に指 導していただき、農業について多少の知識を得ることが出来たかと思っています。ほとんど農薬を使わない農作物 は大変おいしく、友人に配ると評判がよく、又頂きたいとの声が多くあって喜んでいるところです。おかげさまで 食生活は野菜が多くなり、体重も3キロ落ち、メタボ解消に役立っているのではないかと思っています。 今後もスタッフのご指導を得、分からないばかりですが、より良い農作物を作って生きたいと思っています。
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■「たがやす」に参加して
(通常援農・男性)
私は「たがやす」の活動に参加して約一年半になります。 参加のきっかけは、四十年のサラリーマン生活を終え、リタイア生活に入って一年経ち、ようやく日々の生活のリズムにも慣れてきたら、何となく物足りなさを感じるようになっていました。 周りにいる家族も、口にはださないものの、このままでは私が無気力な年寄りになっていくのが目に見えて気がかりだったんだろうと思います。 あるとき娘が「お父さん町田にこんな活動をしている団体があるけどどう?」と「たがやす」の存在を教えてくれました。 もともとが田舎育ちで、土いじりも嫌いではなかったし、家にこもっているより少しでも体を動かした方がいいかなという程度で、なかば冷やかし半分で参加申し込みをしたものです。 手伝いにお伺いして最初にまずおどろいたのは、町田にもまだ自然がたくさん残っているということでした。町田の住民になって十数年たちますが、すぐ身近なところに豊な緑の畑、里山、谷戸が残されており、四季の草花も豊富で、野鳥のさえずりもうるさいくらいだし、いのしし、狸などの野生動物も生息していることは新鮮な驚きでした。 作業についてはたかをくくっていましたが、実際にやってみると、すぐに息は上がるし、腰は痛くなるしで、まわりの人たちのペースに全くついていけなくてずいぶん迷惑をかけました。今でもまだベテランの方々には遅れをとることが多いですが、それでも多少周りの自然を楽しみながら作業することができるようになって来ました。 農業は自然とのつきあいなんですね。太陽の光、熱、雨、そして風の恵みをいっぱいに受けて作物は育ち、それを人間が収穫してありがたくいただく。 自然とのつきあいは、理論ではなく経験の世界なんですね。毎年気候は変わります。畑の土もそれぞれ違います。これらをひととおりわかるためには先輩たちの教えと何年もの経験が大切だということを作業をやるなかで強く実感しました。 この活動に参加してから日々の天気を気にするようになり、また気候の移り変わりにも敏感になったような気がします。 これからも農家の皆さんと一緒に自然と仲良くおつきあいをしていきたいと思っています。